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漫画で解説

医療事故調査制度の巻

患者の死亡事故、第三者機関へ届け出・報告を義務付け

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2015年10月から「医療事故調査制度」の運用が始まりました。 医療事故調査制度とは、患者が死亡する事故を起こした医療機関に条件つきで院内調査と第三者機関への届け出・報告を義務づけるものです。全国の病院や助産所など、約18万カ所が対象です。
1990年代末以降、大学病院などで死亡事故が相次いで発覚し、裁判になるケースも増えました。 ただ、今回始まった制度は、医療機関が患者の死亡を「予期しなかった場合」に限った調査のため、届け出は病院側の判断次第なのです。 2014年2月、東京女子医大病院で2歳の男児が禁止薬剤を投与されて死亡する事故がありましたが、このケースでは「自然死・病死」とされ、予期しない「異常死」として扱われませんでした。 病院が警察に届け出たのは事故の4日後。火葬が済んでしまった後のことでした。
死因に不審を抱いても、これまでは告訴するか、民事裁判に訴えるかのどちらかしかありませんでした。裁判は長引くことも多く、遺族の負担は大きくなっていました。 しかし、届け出は年間最大2000件程度と見込まれていますが、センターの職員は50人しかいません。 また、遺族への報告書提示は医療機関の「努力義務」にとどまっていて、必ずしなければならないわけではありません。なぜなのでしょうか。 報告書提示については、医師の責任追及に使われることを恐れ、一部の医療関係者が反対したのです。 再発防止策も、これを示すことによって「過失を問われる」と恐れ、入れるかどうかが論点でしたが、こちらは盛りこまれました。
実際、刑事罰を受けるかもしれないと不安を感じている医師は多いようです。 しかしながら、医療機関が調査や報告に及び腰ではかえって遺族の不信感が強まります。 調査費用は原則として医療機関の負担。更に、事故を起こした医師と照査する医師とが先輩後輩関係にあることも考えられます。問題が多い制度であることは間違いなさそうです。

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