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高橋 敏夫・評『無言殺剣 大名討ち』鈴木英治・著

◆『無言殺剣 大名討ち』鈴木英治・著(徳間時代小説文庫/税抜き670円)

 こんな表現、今まであったか。

「横山佐十郎の体に力が満ちはじめた。それは、剣術の心得がない者の目にもはっきりわかるだけの力強さがあった。大気が重みを増す。まるで目に見えない天井が下がってきたかのようだ」。小笠原家上屋敷、将軍の御前試合で、将軍はもとより、老中、対戦する土井家と久世家の家臣がずらりと並ぶなかで出来(しゆつたい)した、おどろくべき急変である。この時空を圧するすさまじい力の前では、たとえ将軍であろうと無にひとしい−−。

 『無言殺剣 大名討ち』という不吉なタイトルに魅せられ読みはじめるや、すぐにこれである。わたしは満足するとともに悔やまないわけにはいかなかった。

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