連載をフォロー コトバ解説 「NPO」と「NGO」の違い 2015年12月1日 09時52分(最終更新 12月1日 09時52分) NGO 開発 社会問題(一般) 援助 災害一般 地域や子育てなどは? 国際的な課題に取り組むのはどっち? [PR] 菊「横文字は難しいねぇ」 ケビン「IT系の菊サンにしては珍しいネ」 菊「IT関連の横文字には強いけどねぇ。それ以外は全くなのさ」 ケビン「ソウナンデスネ。で、何があったの?」 菊「先日、若い女性が店に訪ねてきて、『NPOの活動に協力いただけませんか?』って言うんだよ」 ケビン「寄付金のお願いでしょうかネ?」 菊「どうやらそうらしいんだけどね。CPUみたいなものなのかい?」 ケビン「全然違うヨ! Non Profit Organizationのコトダヨ」 菊「え? あんたの英語は聴き取りにくいねぇ」 ケビン「ショック……。今回は『NPO』と『NGO』について解説しますから、しっかり聞いてクダサイ」 今回のテーマは「NPO」と「NGO」です。いずれも社会的な問題に対して活動する民間団体ですが、その違いはどこにあるのでしょうか? 「NPO」とは「Non Profit Organization」=非営利団体のこと。 社会的な問題に営利を目的とせずに取り組む民間の団体です。一般の企業は事業によって得た利益を株主や従業員に分配しますが、NPOの場合はそれをせず、以後の活動に充てることを求められます。 一方の「NGO」は、「Non Governmental Organization」=非政府組織のこと。政府や政府間の協定によらずに作られた民間の団体です。もともとは国連などの国際会議に出席する政府以外の民間団体を指していました。 ケビン「それぞれどんな問題に取り組んでいるのデショウカ?」 「NPO」と「NGO」は対立する概念ではなく、「NGO」は「NPO」であり、「NPO」は「NGO」でもあるという関係が成り立ちます。しかし、日本では一般的に、地域や労働、子育てなど、国内の課題に対するのが「NPO」、開発、貧困、紛争など国際的な課題に取り組む団体を「NGO」と使い分けています。 菊「国境なき医師団もそうだね?」 菊「『国境なき医師団』もそうだね?」 ケビン「ハイ。紛争地域や災害の被災地などで医療・人道支援を行ってイマス」 菊「立派な『NGO』だよ」 ケビン「ソウデスネ! 国際的な『NPO』とも言えますが……」 では、今回のまとめです。 「NPO」とは「国内の課題に対して活動する民間団体」のこと。 「NGO」とは「国際的な課題に対して活動する民間団体」のこと。 文字サイズ 印刷 連載をフォロー コトバ解説 前の記事 「寒天」と「ゼラチン」の違い 次の記事 「非常事態宣言」と「戒厳令」の違い 関連記事 世界に広がる母子手帳の巻 欧州に押し寄せる難民の巻 国連70周年の巻 赤十字ってどんな組織?の巻