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<無戸籍問題キャンペーン>「300日規定」法のプロも失態

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嫡出推定を定めた民法772条。多様化する現実と法の間で司法も揺れている
嫡出推定を定めた民法772条。多様化する現実と法の間で司法も揺れている

 生まれてきた子どもの父親が誰か。普通の母親なら改めて聞くまでもない問題であろう。民法772条は、ときに実際の父親とは異なる男性を「父親」として届け出なくてはならなくなる。そんな不自然な規定に従って役所に子どもの出生を届け出た女性が2006年に大阪地検に誤って起訴された。捜査機関でさえ規定を理解していないことを裏付ける事例で、同地検は翌年に起訴を取り消し謝罪するという異例の失態だった。

 今、明治時代に同条で規定された「父親推定」は、DNA鑑定などによって断定できるようになった。科学鑑定によって実質的に推定の必要がなくなった昨今、家族のあり方や形態が複雑化してきており、規定をめぐる最高裁の判例も「法」と「現実」の間で揺れているようにも見える。【照山哲史】

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