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不知火のほとりで

石牟礼道子の世界/36 悲劇

 <日曜カルチャー>

海と人間を汚したもの

 第二次大戦後の日本文学をけん引した「第一次戦後派」の中心作家、武田泰淳(1912〜76年)に「鶴のドン・キホーテ」という短編がある。海軍で戦友だった3人が熊本県南端のM市(水俣市)で再会する。水俣は前代未聞の「奇病」に侵されつつあった。

 <肥料工場から流れだす化学的な成分が、M市のみならず附近(ふきん)の住民にも、命とりの難題をかもしだしていると言うのです。猫や犬たちが急に飛びあがったりした時は、それが食べた魚のせいだとは誰も気がつきませんでした>

 戦友のうちの1人鶴田格之進が工場に怒鳴り込むが、変人(ドン・キホーテ)扱いされて終わった。財政的に…

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