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写真

この1年 若い世代の名乗り期待=飯沢耕太郎(写真評論家)

 今年の写真の状況をふりかえってみると、あまり強い印象が残っていないことに気がつく。それなりに面白い写真展はあったし、写真集の出版も活気づいていた。にもかかわらず、うまく焦点を結ぶことができないのが、どこかもどかしい。

 その中で、まず取り上げるべきなのは、やはりヴォルフガング・ティルマンスの日本では11年ぶりの大規模展「Your Body is Yours」(国立国際美術館)だろう。流動化しつつある現代社会の諸相を、的確に捉えたスナップ写真から、ほとんど抽象画に近い大画面の作品まで、ここ20年あまり、写真表現の最前線を切り拓(ひら)いてきた彼の力が、まったく衰えていないことを、まざまざと見せつける展示だった。

 本当なら、ドイツ人写真家ではなく、日本の写真家たちを、最初に取り上げるべきだろう。だが、蜷川実花の…

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