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18歳選挙権

2コマで教える主権者教育(上)

まずは模擬投票がおすすめ=東京都目黒区の都立国際高校で2015年11月4日、喜屋武真之介撮影

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 主権者教育について学ぶ高校生向けの副教材が全国の高校に配布された。学校での実施が急がれるが、「何から始めたらいいのか」と悩む教師は少なくないようだ。元公立高校教諭で、副教材の作成に協力した明治大文学部の藤井剛特任教授に、2コマで教える主権者教育の方法を聞いた。【五十嵐英美】

−−記者(以下略) 主権者教育の副教材は解説編、実践編合わせ100ページ以上。どこから手を付けたらいいでしょうか。

 藤井氏(以下略) つまみ食いでいいんです。全部やるのは時間的にも難しい。まずは「これができる」というところ、自分の学校や学級、自分の教科に合った項目を選んでやってみましょう。

−−おすすめは?

 模擬選挙です。市区町村の選挙管理委員会に出前授業に来てもらって、1コマで架空の市長選をやってみましょう。

 力量がある学校なら、市長選の立候補者を生徒にやらせます。市長としての政策を考えて発表し、ほかの生徒から質問を受けて投票する。1人で政策を作るのが難しいなら、5人ぐらいのグループで作り、そのうちの1人が市長として立候補する。3グループ作って、3人立候補するといいですね。投票や開票の事務作業も生徒たちが担うと、「やった」という気になります。

−−模擬選挙の授業の目的は?

明治大文学部の藤井剛特任教授

 生徒たちは「選挙は面倒くさいもの」と思っています。でも、私たちが実際の選挙で投票に行くと、数分で終わりますよね。それを生徒に実感してもらうのです。「なんだ、選挙ってこんなに簡単にできるんだ」と。小学校、中学校でも模擬選挙をやってほしい。

−−小学生でもできますか?

 もちろん。一番分かりやすいのは、学校の隣に空き地があり、そこに何を造るかを政策として考える。以前、ある小学校でやった授業ですが、外部の大人に協力してもらって候補者を3人立て、それぞれ公園、スポーツ施設、ショッピングセンターを造ると主張し、5分ずつ演説する。子どもたちは誰がいいか自分なりに考えます。

 模擬選挙の授業の目的は、選挙を体験することです。「投票先を選ぶって難しくないんだ」ということを分かってもらう。まずはやってみることが大事です。

−−ほかに、副教材の中で取り組みやすいのは?

 例えば、模擬請願(実践編・第4章)はすぐにできると思います。市区町村の議会に請願してみようという取り組みです。公民の授業でなくても、ロングホームルームでできるでしょう。

 家族と話して、身近な「困っていること」を五つ持って来させます。例えば、週2日のゴミ収集を週3日に増やしてほしいとか、公民館の統廃合をやめてほしいとか、道路を補修してほしいとか。教室でグループごとに要望を出し合い、絞り込み、クラスの要望として三つに決め、要望書を作って市区町村の議会事務局に持って行きましょう。

 請願はどこの事務局でも受け付けてくれます。生徒たちは「なんだ、身近なところに政治ってあるんだな」と思うでしょう。安全保障関連法や尖閣諸島の問題だけでなく、こうした身の回りのことが政治のスタート。自分の学校や学級の状況に合わせて、できるところから始めることです。

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