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過激派組織「イスラム国」(IS)が、パリと近郊のサンドニで11月13日夜に起こした同時多発テロは130人が死亡する仏国内で戦後最大のテロに発展した。事件は9人の実行犯が3グループに分かれ行ったことが明らかになっている。このうち少なくとも2人はパリ近郊の出身だ。移民系の割合が高く低所得者層が多い郊外の地域は以前から「若者の過激化の温床になっている」(仏社会学者)と指摘されてきた。だが、容疑者の生い立ちを調べていくと、一般的な過激派のイメージではとらえきれない複雑な背景が浮き彫りになる。
連続テロの現場でもっとも多くの犠牲者を出したパリ中心部バタクラン劇場。ここで自爆したとみられるのが、サム・アミムール容疑者(28)だ。彼はパリ郊外のベッドタウン・ドランシー市で、販売員の父と市職員の母、2人の姉妹がいる家庭で育った。家族を昔から知るラガルデ市長は事件直後の記者会見で、「スポーツ好きなとても恥ずかしがり屋の少年だった」と幼かった容疑者を振り返った。
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