野坂昭如さん死去

「戦後圧殺」に警鐘

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作家の野坂昭如さん
作家の野坂昭如さん

 黒メガネの「焼け跡闇市派」−−野坂昭如さんは戦後70年の日本の姿をその目に焼き付け、この世に別れを告げた。直木賞受賞作「火垂るの墓」では、少年時代に過ごした神戸市や兵庫県西宮市を舞台に、自身の戦争体験を色濃く反映したストーリーを展開。兵庫の人々らとの交流と平和への思いは、晩年まで途切れることはなかった。

 「火垂るの墓」の主人公は、太平洋戦争末期、1945年の神戸大空襲で母と家を失った兄と妹。親戚宅に身を寄せることになった2人は、戦局が悪化するにつれて邪魔者扱いされるようになり、家を出て防空壕(ごう)で暮らし始める。畑から野菜を盗むなど、必死に生きようとするが、妹は終戦直後に栄養失調で亡くなり、兄もやがて命を落とす。

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