連載をフォロー 漫画で解説 トルコはなぜ親日?の巻 2015年12月16日 09時52分(最終更新 12月16日 09時52分) 外交 援助 1890年、和歌山県沖のトルコ船遭難事件から続く友好 [PR] ケンイチくんが何か手に持っています。映画「海難1890」のチラシです。どんな映画なのでしょう? 実は、「エルトゥールル号遭難事故」から始まる日本とトルコの友好を描いた映画です。では、どんな事故だったのでしょうか? 1890年9月、明治天皇と会見して帰国途中のトルコ親善使節団が乗った軍艦エルトゥールル号が、暴風雨に見舞われ、和歌山県串本町沖で沈没したのです。 500人以上が犠牲になってしまったのですが、串本町民の救助で69人が助かりました。この事故から、日本とトルコの友好関係が続いているのです。 トルコが親日国であるのは、事故の14年後に始まった日露戦争で、日本海軍がロシアのバルチック艦隊を破ったことも要因のようです。 1980年にはイラン・イラク戦争が始まりました。実は戦争のさなかの1985年、トルコは日本は助けてくれたことがあるのです。 イランには邦人約250人が脱出できずに取り残されていたのですが… イラクの撃墜警告にもかかわらず、トルコは救援機を派遣し、邦人を救出してくれたのです。 ところで、トルコはアジアなのでしょうか? 欧州なのでしょうか? 実は中間的な存在です。親欧米路線で、北大西洋条約機構(NATO)にも加盟しています。軍事的には西側諸国の一員ですね。 宗教は、国民の大半がイスラム教スンニ派を信仰しています。でも、宗教指導者は政治に関与しません。 多くの公的機関で女性のスカーフ着用は禁止。飲酒にも寛容な世俗的な国家です。 また、トルコはシシケバブやフムスなどの料理も有名です。遊牧料理や地中海料理、宮廷料理が融合された世界3大料理の一つに数えられます。 そう聞いたギョロは、行きたくてしょうがない様子です。 ただ、2015年11月、トルコ軍によるロシア機の撃墜があってから、緊張状態が続いています。日本と友好が続いているトルコ、早く平和になってほしいですね。 日本とトルコの話を聞いて、ギョロは、ギョロ星と地球はどうかと考え出しました。(地球人には身勝手なやつもいるけど…)と。 ケンイチくんは映画のチケットを2枚持っていたようで、ギョロを誘いました。ギョロはそれに感謝し、「友好関係は大事だ」と迷わず行くようですね。 文字サイズ 印刷 連載をフォロー 漫画で解説 前の記事 どうなる国立大文系の巻 次の記事 民泊って何?の巻 関連記事 クルド人ってどんな人たち?の巻 欧州議会って?の巻 世界3大珍味の巻