ゴルバチョフ氏

インタビュー・一問一答(2)

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執務室でインタビューに応じるゴルバチョフ元ソ連大統領。窓辺には亡き妻ライサさんの肖像画が飾られている=モスクワのゴルバチョフ財団で2015年12月11日午後、真野森作撮影
執務室でインタビューに応じるゴルバチョフ元ソ連大統領。窓辺には亡き妻ライサさんの肖像画が飾られている=モスクワのゴルバチョフ財団で2015年12月11日午後、真野森作撮影

 −−プーチン政権下のロシアの内政についてはどうみていますか。今後ロシアはどのような方向に進むと思いますか。

 ◆ペレストロイカとその理念、原則とは、人々を政治に参加させ、民主的なプロセスによって社会の問題を解決することだった。また、段階的な変革であり、今日の世界が相互依存型の世界であることを理解し、国際政治・経済への諸国の統合に向けた取り組みだった。こうした巨大かつ歴史的な課題は、今日も現実的な意義を持っていると思っている。それはロシアだけでなく、世界についてもそうだ。

 いかに今日、(欧米の対露制裁や原油価格下落により)我々の経済的な問題が深刻であろうと、問題の根は経済にあるのではなく、政治にあることを我々は理解しなければならない。ロシアの政治には解決されていない課題がたくさん残っている。ペレストロイカの時期に取り上げられた課題だ。それは、多元主義と競争による政治システム、真の複数政党制をつくることであり、(行政、立法、司法の三権分立による)チェック・アンド・バ…

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