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勝間和代のクロストーク

feat.瀧波ユカリ/173英語学習は日本語を見直す機会

イラスト・瀧波ユカリ

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 英語学習が何のために必要なのか目的を見失わないこと、それが今回の英語学習について寄せられた多くの方の共通意見でした。

 英語を話すことそのものが目的なのでなく、英語によって仕事やプライベートのコミュニケーションを取ったり、情報収集したりすることが目的です。その点においては、日本人にとっての日本語のような思考言語の深さは、必ずしも不要ですし、そもそも、実現できません。

 一方、現在の学校における英語教育の延長で、英語学習の目的が果たせるかというと、必ずしもできません。それは、日本語でも、論理構成を行ったり、長文を書いたりする、あるいは、あうんの呼吸以外で相手にわかりやすく話す、説明する、ということが十分に習得できないカリキュラムになっているからです。

 英語科の教員である高校教員さんは、現在のカリキュラムにたいへん批判的です。小学校の英語教育はやめて、日本語の読み書きや算数にもっと特化すべきであり、また、高等教育でも、いたずらに英語ができない劣等感を植え付けているだけであるとして、「無駄な英語学習にかける時間と労力は国家的な損失」とまで、言い切ります。

 湯飲みさんは、逆に学生の立場として、海外の大学に行ったときになぜ、日本の英語教育があまり役に立たないのか分析していて、言語としての自由度を認めずに正解中心の学習であること、文章構成を含めた英語の長文作成のレッスンがないことを指摘しています。そしてやはり、その原因の一つは英語教員の力量不足にあると考えています。

 国際結婚されて、いまも英語で仕事をしているInoue Tommyさんは、まずは自国の文化や言語について習得すること、その上で、ヒアリングにはFEN(米軍の放送、現AFN)や映画のDVDから英語を聞くこと、読み書きには翻訳本を読んでから、そのペーパーバックを読むことで、十分に日常的なコミュニケーションはできるようになる、ただし、完璧な疎通は望むな、と実用的なアドバイスを残されています。

 そして、ベストアンサーには、谷口彰さんの意見を選びます。

 谷口さんは、日本語に囲まれた状況を「進撃の巨人」(巨人に襲われる人類を描いた人気漫画)の城壁という比喩を使って、その壁の向こうに行きたい人だけ、選択的に英語を学べばいいとしています。さらに、かつての国際公用語はフランス語だったのが、第二次世界大戦後に英語に取って代わられたように、英語も現在のような国際的な地位をずっと保つことができないかもしれないと分析。言語というのは「民族の文化をDNAとして受け継ぐ箱舟」としており、安易な英語教育や英語学習熱に、わかりやすい比喩で警鐘を鳴らしました。

 英語を学習することは、言葉の役割や自分の日本語能力を同時に見直すことになると考えています。英語学習をしようとしてつまずいた場合は、そもそも日本語がしっかりしているかということや、あるいは、本当に英語を学習する必要があるのか、冷静に考えるきっかけにするのはいかがでしょうか?(経済評論家)

 ●勝間さんの提案(2日掲載)

 英語学習がブームだが、日本の生活で英語はどこまで必要か冷静に考えるべきだ。専門家によると、英語そのものより、コミュニケーションや思考ツールとしての日本語をうまく使いこなせていないため、英語もうまくならないという。必要以上に英語ができないことを不安がる必要はなく、むしろ、コミュニケーションや思考ツールとして、日本語のスキルを磨き、その延長上に英語を位置づけたい。

ご意見も引き続き受け付けます

 クロストークは年末年始はお休みし、1月13日に再開します。

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