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津軽双花

/101=葉室麟 中川学・画

七(15)

 大道寺家はもともと小田原北条氏に仕えた重臣の家柄だった。豊臣秀吉の小田原攻めで北条氏は亡び、直英の養父政繁(まさしげ)も自害して果てた。この際、徳川家康が北条氏直らの助命を嘆願、直英は氏直らとともに徳川家の預かり人となった。

 その後、直英は家康の九男、徳川義直の家中にいたが大坂の陣の際に、津軽信枚と出会ったのだ。信枚は直英に築城の才があることを知って義直から譲り受けて津軽家の家臣としたのである。

 直英は、かつて徳川家に仕えただけに、信枚が没すると、津軽家に未練はなく、徳川の血を引く直秀を擁して新たな大名家を起こそうという考えに同調したのかもしれない。

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