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ストーリー

ハンセン病と生きた70年(その1) 「犬死にするな」胸に

両親の墓参りをする藤田三四郎さん=茨城県内で、佐藤泰則撮影(一部画像を加工しています)

 小春日和の師走7日。水戸市近郊の湖沼を望む高台で、藤田三四郎さん(89)は両親と兄妹が眠る墓に手を合わせた。ハンセン病と診断されたのは戦闘機の整備兵だった1945年春。罹患(りかん)を理由に除隊させられ、「非国民」呼ばわりされて強制収容された。以来70年間を群馬県草津町の国立療養所「栗生楽泉園(くりうらくせんえん)」で暮らす。偏見の目から親族を守るため、今も本名を伏せて「藤田三四郎」で生きている。

 治安維持法制定の翌26年2月、半農半漁の10人兄妹の次男に生まれた。「勉強が嫌いで通信簿は乙ばかり。春は白魚捕り、夏は柿の木に組んだやぐらで夕涼みをした。筑波山麓(さんろく)に沈む秋の夕日は素晴らしく、冬は氷を割ってコイを手づかみした」。往時をしのび、思い出話は尽きなかった。

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