5年前の3月、東京電力福島第1原発1〜3号機の原子炉で何が起き、どのように各地に放射能汚染を広げたのか。事故の実態を知るのに欠かせないデータなのに、今もって正確に分からないのがもどかしい。
ただ、大気への放出量や拡散・沈着のプロセスはこの5年で解明が進んだ。事故直後からこの課題に取り組んできた日本原子力研究開発機構の茅野(ちの)政道・企画調整室長は「解析はほぼ一段落した」と話す。
茅野さんらのチームが一貫して行ってきたのは、世界版SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)などの大気拡散シミュレーションとモニタリングポストなどの実測データを突き合わせ、放射性物質の放出・拡散の全体像を推定することだ。
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