年が明けてまもなくの1月18日。前夜からの雪がまだ残る凍(い)てつく寒さの中、東京・巣鴨近くの本妙寺で秀哉(しゅうさい)忌が執り行われた。祭主は7冠制覇に向けばく進中の井山裕太本因坊。神妙な面持ちで、秀哉の墓前で手を合わせた。山下敬吾九段を挑戦者に迎えての棋聖戦は既に始まっていたが、本因坊を冠するものにとっては、秀哉忌がその年のスタート。大役を無事終えた井山は「今年1年を通して、いい碁が打てるように祈りました。いつも言っていることですが、一局一局一生懸命に打つだけです」と表情を引き締めた。
先月の本欄で記した京都・寂光寺(じゃっこうじ)が本因坊輩出の地なら、東京・本妙寺は本因坊完結の地である。歴代世襲制本因坊のうち、初代算砂(さんさ)から三世道悦(どうえつ)までは寂光寺に、四世道策(どうさく)から二十一世秀哉までが本妙寺に眠る。
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