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「漫画といえば日本」というイメージが強いと思います。漫画は日本独自の文化と思われがちですが、そうではありません。遠いエジプトにも、漫画があるのです。古代エジプトの遺跡には、生活のさまざまな場面を描いた壁画が残っており、漫画の始まりなのではないかという説があります。
現代エジプトで最初の漫画雑誌が発売されたのは1923年でした。雑誌の名前は「アル・アウラード」(少年たち)。当時は白黒で、吹き出しもなく、欄外にセリフが書かれていました。漫画作家が少なく、掲載作品の半分以上が海外作品の翻訳版でした。
時代を経ると、徐々にエジプトらしい漫画が出てきます。その代表格が1956年に掲載が始まった「サミール」です。エジプト人少年を主人公に日常を描いた作品は、作者が交代しながら今も続く長寿作品です。しかし人気漫画家が他のアラブ諸国に流出するなどした影響で80年代以降、エジプトの漫画人気は衰えていました。
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