【パリ賀有勇】世界の食料生産量の約3分の1が毎年廃棄されている。その現状を変えようとしたパリ近郊クルーブボア市のアラシュ・デランバーシュ市議(36)の努力が結実し、フランス全土にある大型スーパーに売れ残りの食料の廃棄を禁じ、慈善団体への寄付を義務付ける法律が成立した。
イラン革命(1979年)でフランスに逃れた両親の間に生まれたデランバーシュさんは、大学時代に食費の工面に苦労した経験から食料廃棄に目を向けるようになった。
市議になった2014年、訪ね歩いたスーパーでは、廃棄食品が持ち去られるのを防ぐためにゴミ箱に鍵をかけたり、食べることができないように化学薬品で処理した上で廃棄されたりしていた。デランバーシュさんが生活困窮者への無償提供を打診すると、「法規制されたらやるよ」と皮肉交じりに言われた。
この記事は有料記事です。
残り393文字(全文760文字)
毎時01分更新
小中学校で「臨時教員」への依存度が高まっている。文部科学省…
米国のバイデン新大統領が就任し、注目されるのが米中関係だ。…
仙台支局の記者からバトンを受け継ぎ、福島支局の記者が福島県…