メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

池内紀・評 『三十歳』=インゲボルク・バッハマン・作

池内紀(おさむ)評

 (岩波文庫・929円)

詩人の流儀による喪失の遍歴譚

 インゲボルク・バッハマン(一九二六〜七三)はギュンター・グラス(一九二七〜二○一五)とならび戦後ドイツ文学の並外れた才能だった。グラスはかつてのドイツ語圏の北端にあたるダンツィヒ(現ポーランド・グダニスク)に生まれた。バッハマンは南端にあたるオーストリアのクラーゲンフルトの生まれ。ともに言語的辺境に育った。

 まず詩人として出発した点でも共通している。ついで小説にうつった。グラスは一九五九年、長篇小説『ブリ…

この記事は有料記事です。

残り1213文字(全文1453文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 農業後継者、高専、120年超す伝統校…センバツ21世紀枠 9候補はこんな学校

  2. JR茨木駅で男性転落、右足一部切断の重傷 約3万人に影響

  3. 白いマダコを展示 水族館スタッフ「擬態できず、苦労したと思う」 下関・海響館

  4. 転落死 男子中学生が転落死 インフルエンザで療養 広島 /広島

  5. 新千歳発の全日空機、引き返す 客室に「白い粉」拡散

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです