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サンデー毎日発

入学定員厳格化で狭き門 私立大後半戦を勝ち抜く

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 私立大入試は中盤戦を迎えた。厳しい入試が予想される今春は、思うようにいかない受験生が多そうだが、諦めるのはまだ早い。再チャレンジの機会は数多く残っているのだ。

     今春の私立大入試は厳しさを増すと見られている。例年なら合格圏内の大学でも、不合格となるケースが増えそうなのだ。代々木ゼミナール教育総合研究所主幹研究員の坂口幸世さんは言う。

    「入学定員の厳格化の影響で、大規模私立大の合格者が減りそうです。そうした状況に加え、私立大の志願者は増加が見込まれているので、例年より不合格者が多くなると見ています」

     今春から、収容定員が8000人以上の大都市部の大学の定員管理が厳しくなる。現在は入学者が定員の1・2倍以上だと補助金不交付の対象となるが、この超過率が段階的に引き下げられ、2018年までに1・1倍になるのだ。19年以降は、1・0倍を超えると人数に応じて補助金が減額される。そのため、今春から合格者数を絞る動きが広がると見られている。

    「どの大学が合格者数を絞り込むかは、これまでの定員超過率によります。大学単位で大幅にオーバーしているケースは少ないですが、学部単位では1・2倍超もあり、そうした学部は合格者数を絞るでしょう」(代ゼミの坂口さん)

     前期入試の難化により不合格者が増えると、これから出願ができる後期入試は、志願者が増えて例年より難化する可能性がある。さらに今春は、東大の後期廃止の影響で厳しい入試が予想される早慶の影響もある。河合塾教育情報部チーフの富沢弘和さんは言う。

    「東大志望者で国公立大の後期に出願しない受験生が増えそうです。そうした受験生は併願校に早慶を志望するケースが多いと見られ、早慶の併願度が増しそうです」

     東大志望者の出願が増えて早慶が難化すると、玉突き的に激化が予想される後期入試だが、実施大学は量と質ともに充実しているので、積極的に活用したい。難関大は大学の個別試験で後期入試を行うケースは少ないが、センター方式なら、中央大、東京女子大、日本女子大、明治大、南山大、立命館大、関西大、関西学院大などに出願ができる。

    「難関私立大は、優秀な受験生を採るためにボーダーラインが高いですが、合格最低点は例年大きく変わりません。過去3年分くらいの合格最低点と自己採点の持ち点を比較して、可能性があるなら検討するといいでしょう」(河合塾の富沢さん)

     難関大のセンター方式は、多数科目の方式が多くハードルが高いが、複数科目を学んできた国公立大志望者にとっては、倍率が低くなる分狙い目となる。成蹊大の経済は、国公立大志望者を意識した、センター試験5科目とグループ面接で合否が決まる、センタープラス多面評価型入試を実施する。

     難関大の中でも、立命館大と関西大は後期で個別試験による選抜を実施する。今春の立命館大は、前期入試の志願者が大幅に増えたため、再挑戦する受験生が多くなりそうだ。同大は大半の学部が2教科で受験できる。関西大の多くの学部は3教科型だが、外国語は英語1教科、総合情報と社会安全は2教科で受験が可能だ。

    「後期は科目数が少なく、チャレンジしやすい大学(学部)が多くあるので、前期で失敗しても、気を取り直して得意科目で勝負ができます」(河合塾の富沢さん)

     東北学院大や聖学院大、国士舘大、産業能率大、東洋大、日本大、立正大、関東学院大、同志社女子大、京都産業大、龍谷大、近畿大、甲南大などは、3教科が必要でも高得点の2科目を合否に採用したり、2教科で受験できる学部もある。さらに獨協大、大妻女子大、関西外国語大などは、学部によって1教科で受験が可能だ。

    1度の出願で全学部併願が可能な大学も

     教科学力以外を評価するケースもある。国際医療福祉大は学科試験1科目と面接で学力と意欲を総合的に評価する。東京経済大は英語と国語もしくは理解力、判断力、思考力を問う基礎学習能力試験の2科目。追手門学院大は2科目型のB日程に加え、英語を解読し日本語で解答する基礎力診断テストで合否が決まるチャレンジ入試を実施する。

     1度の入試で複数回の判定を受けられるリーズナブルな大学も多くある。日本大のN方式2期は同一問題で複数の学部(学科)の併願が可能で、2学科目以降の検定料は1学科につき2万円割り引く。城西大の文系学部は一度出願すれば全学部併願可能で、聖学院大のC日程は2学科に同時出願できる。同大の受験料は、今春入試で一度出願していれば2回目以降は無料だ。東京経済大は1回の受験で複数学部併願可。立正大も1度の受験で2学科(コース)まで併願できる。

     合格学部があっても、それが第1志望でなければ、学納金を無駄にせず再チャレンジできる。城西国際大や岐阜聖徳学園大、愛知大、大阪電気通信大、近畿大、神戸女子大など、後期で合格した学部に前期の学納金を振り替えられる大学は数多くある。白鴎大は学費が減免される特待生を募集する3月の学業特待入試に合格すれば、前期で納入済みの学費との差額分が戻ってくる。

     厳しい入試が予想される今春は後期入試で第1志望校から押さえまで、幅広く、複数の受験校を視野に入れておいた方が良さそうだ。実施大学や入試方式など、受験生のニーズに応えるラインアップは揃(そろ)っている。明るい春が迎えられるよう、最善を尽くしたい。

    【大学通信・井沢 秀】

    *サンデー毎日2月21日号より転載。まだ出願が可能(2月14日以降)な私立大についての情報は、実際の誌面で確認してください。

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