メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

科学の森

蚕のたんぱく質で医薬品 絹糸腺での合成速度は培養細胞の100万倍以上

 蚕が医薬品生産などの分野で注目を集めている。長い養蚕業の歴史の中で、蚕は効率よく絹糸を作るように品種改良されており、絹糸の成分のほとんどがたんぱく質だ。この性質を利用し、医薬品や化粧品の原料を蚕に作らせる技術の開発が進んでいる。【下桐実雅子】

 蚕はガの仲間で、白い幼虫(最大で約8センチ)がさなぎになるときに作るまゆから絹糸を取る。元々は、「クワコ」という野生の虫を飼いならし、大きいまゆを作れるように品種改良されてきた。幼虫期の約3週間で20グラムの桑の葉を食べて、0・5グラム程度のまゆ(絹たんぱく質)を作る。幼虫はほとんど動かず、成虫になっても飛ぶことはない。

 蚕には、絹糸のもとになるたんぱく質を大量に合成・分泌する「絹糸腺(けんしせん)」という器官があり、糸として吐き出す。この特性を利用して、人にとって有用なたんぱく質を作らせる研究が進められている。農業生物資源研究所(茨城県つくば市)の瀬筒(せづつ)秀樹・遺伝子組換えカイコ研究開発ユニット長は「蚕はとても効率のよいたんぱく質の生産工場。高額な設備投資がなくても大量飼育が可能で、扱いやすいのも利点だ」…

この記事は有料記事です。

残り626文字(全文1110文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 特権を問う 「Yナンバーに気をつけろ」沖縄移住の女性が体験した「基地の島」の現実とは?

  2. 大雨、岐阜で大きな被害 長良川鵜飼いの警備船2隻流出 9日も大雨の恐れ

  3. 「仁義を切ってきたのか」山尾氏入党、国民党内に警戒感 立憲も「合流協議」影響懸念

  4. IS研究第一人者ハシミ氏、殺害される 日本など海外メディアに数多くコメント

  5. 浅間山 小規模噴火の可能性 気象庁事務所「大きな噴石や火砕流に警戒を」

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです