東電強制起訴

「今さら父帰らず」遺族無念

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 多くの人々から平穏な暮らしを奪った東京電力福島第1原発事故から間もなく5年。東電の旧経営陣3人が29日に強制起訴され、刑事責任の追及が本格的に始まる。「今さら父が帰ってくるわけではない」。事故当時、双葉病院(福島県大熊町)に入院していた義父を亡くした大井義和さん(78)は、複雑な思いを抱えつつ「3人には裁判で洗いざらい素直に話してほしい」と望む。

 大熊町で農業を営んでいた義父の藤吉正三(まさみ)さん(当時97歳)は東日本大震災の5年前に妻を亡くした後、体調を崩して双葉病院に入院していた。震災翌日の2011年3月12日、双葉病院を含む福島第1原発から半径10キロ圏内に避難指示が出た。藤吉さんらは14日にバスで病院を出発。同県南相馬市で放射線検査を受け、避難所に指定された同県いわき市の高校へ向かった。

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