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勝間和代のクロストーク

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feat.瀧波ユカリ/178 新聞の未来はどうなる

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イラスト・瀧波ユカリ
イラスト・瀧波ユカリ

 このクロストークは、8年間にわたりご愛読いただきましたが、今回のテーマで最終回になります。なぜこの連載が終わるのか、その背景も含めて、新聞の未来について議論をして終了したいと思います。

 連載が始まった当時は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)もまだツイッターが少しはやりだした頃。フェイスブックの利用者も少なく、無料通信アプリ「LINE(ライン)」もありませんでした。スマートフォン(スマホ)もなく、新聞や雑誌は重要な情報源でした。

 従って8年前は、この連載が投げかける、新聞からインターネットでの質問と回答という形態はとても新鮮で、当初は300を超える投稿が寄せられました。そのぐらい、まだ当時は「新聞」発、かつ、「双方向」型ということの付加価値があったのです。

 しかし今では、どこをクリックしても、ほとんどのコンテンツが双方向です。新聞の情報も、さまざまな情報源の一つとして取り扱われており、ブログをはじめとする個人発信の情報と受け手にとって同列になってしまっています。ツイッターでクロストークへの投稿を呼びかけても、多くの情報の中に埋もれてしまいます。双方向のやり取りニーズもSNSで満たされています。

 また、ニュースについても、新聞が扱う政治や経済、社会の話題よりは、身近な人の誕生日のお祝いやお子さんのお弁当の中身、今の時期ですと知りあいの子どもたちの受験が成功したかどうかなどの方がより身近であり、新聞を読む時間がどんどん減ってきているのです。

 つまり、情報をコンパクトにまとめて紙面で全国にくまなく送る、というサービスが技術革新により独占性を失い、より身近なコンテンツに読者の興味を奪われつつあります。この連載も、すでに同じ波にもまれて、情報コンテンツとしての役割を終えました。

 一方、今でも新聞を愛読している人たちは、ウェブ系のメディアが苦手な方を中心に多く存在します。そこで、最後のテーマは「新聞はこの先、どの方向に進むべきか」です。

 私の仮説は2本立てになります。まず、紙面については、「社会に対する意識は高いけれども、スマホやパソコンが苦手な高齢者」に特化するしかないと思っています。一方、新聞のウェブ版については、紙面と同じ記事を掲載するのはコンテンツの再利用としてやるべきですが、それ以上にやるべきこととして考えられるのが「文字メディアからの脱却」です。

 例えば、この連載も瀧波ユカリさんのマンガが付いています。ほとんどの人は、マンガしか見ないと私は思っています。なぜなら、文字は読み手に負担をかけるからです。そして、これまでの新聞は読み手にコンパクトな文字数でニュースを伝えるという形態を取ってきましたが、今は映像も、音声も、なんでも使えるのですから、文字を主役に伝える必要はないのです。

 しかも、そういった画像や音声を含んだ発信は、個人ではリソースがかかりすぎるため、なかなか対抗できません。テレビ局が新聞に比べるといまだに生き残っているのは、そういったスキルが高いからです。

 ぜひ、私の「脱・文字メディア」への意見や、みなさまが「新聞がこうなったらいいな」と思う意見、お寄せください。(経済評論家)

 ◇ご意見をニュースサイトへ

 ご意見を受け付けています。どなたでも投稿できます。15日までの投稿の中から勝間さんが選んだご意見を、次回ご紹介します。ふるってご投稿ください。スマートフォン、タブレットでも閲覧・投稿ができます。全投稿者の中から1テーマにつき1人に図書カードを進呈します。

=次回は23日掲載

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