自閉症

登校できなくても交流を「おもちゃばこ」の部屋

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「子供が自分らしくいられる場所を作りたい」と話す田中美佳さん(右)=福岡市博多区で2016年2月26日午後0時53分、川上珠実撮影
「子供が自分らしくいられる場所を作りたい」と話す田中美佳さん(右)=福岡市博多区で2016年2月26日午後0時53分、川上珠実撮影

 自閉症児と保護者らでつくるグループ「おもちゃばこ」が毎週金曜日、学校に行けない自閉症児のために福岡市のJR博多駅近くにあるマンションの一室を開放している。自宅に閉じこもる自閉症児が他の子供と交流することで、家庭の外に出られるきっかけ作りにするのが目標だ。グループ代表で、自閉症の長女(21)の母親、田中美佳さん(47)=福岡市中央区=は「子供たちが家庭以外でも安心できる居場所を作りたい」と話している。

 「食べたくなったら言ってね」。ボランティアらが机を囲んで昼食をとっている横で、携帯ゲームをしている小学6年の男児(12)に田中さんが声をかけた。無理に勧めず、少年が「食べたい」と言うまで見守る。それが長女を育てた田中さんの経験から生まれた接し方だ。

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