震災5年

見てて ばあちゃん 地震・津波研究へ

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「震災がなかったらこの道は歩んでいなかったと思う」。福田栞さんは津波の研究を志す=盛岡市の岩手大で、小川昌宏撮影
「震災がなかったらこの道は歩んでいなかったと思う」。福田栞さんは津波の研究を志す=盛岡市の岩手大で、小川昌宏撮影

 東日本大震災から11日で5年。大切な人を失った「あの日」。同じ思いを繰り返したくないと、津波や地震の研究を目指す大学生。子どもたちに励まされ起業した父。仮設住宅で1人暮らしの祖父は今も後悔が消えない。大切な人への思いを胸に、それぞれの5年を迎えた。

 キャンパスを冷たく澄んだ空気が包んでいた。宮城県多賀城市出身の岩手大工学部1年、福田栞さん(19)はここで津波や地震の研究をしようと決めている。「もう誰にも同じ思いをさせないために」。進路を選ばせたのは、東日本大震災での祖母とのつらい別れだった。

 2011年3月11日、中学2年だった福田さんは帰宅後、居間でテレビを見ていた。隣の和室には祖母マシノさん(当時73歳)がいる。普段と変わらない午後を揺れが襲った。

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