東アジア全体を視野に入れた古代史研究で知られる京都大名誉教授の歴史学者、上田正昭(うえだ・まさあき)さんが13日、京都府内の自宅で死去した。88歳。近親者で密葬を営む。
兵庫県豊岡市城崎町生まれ。1950年京大文学部卒。京都府立高校教諭、京大助教授を経て71年京大教授、91年名誉教授。91〜97年大阪女子大(現大阪府立大)学長、96年からアジア史学会会長、99〜2015年世界人権問題研究センター理事長、03年から京都府埋蔵文化財調査研究センター理事長。
太平洋戦争を学徒として経験し、天皇制とは何か、成立過程を解明することから古代史研究が始まったという。初めての単行本である「神話の世界」(56年)や毎日出版文化賞を受賞した「日本神話」(70年)などで神話を手がかりにしたほか、中国の土着宗教である道教や仏教、日本の神道といった宗教、さらに神楽や舞楽などの古代芸能などを東アジアの中で比較しながら、幅広い視点で古代日本の成立について論じた。
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