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社説

民進党 理念の再構築も怠るな

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 民主党、維新の党が合流して結成される新党の党名が「民進党」になることが決まった。1996年以来続いた「民主党」は消滅する。

 新勢力の誕生をアピールすることに力点を置いたネーミングだ。ただ、肝心なのは新党結成に値する理念を示せるかどうかだ。看板の掛け替えに終わらせないためにも、路線や基本政策をまとめる議論を急がねばならない。

 これまでとイメージは変えなければならない。少なくともそんな思いは伝わる党名ではないか。

 民主党には旧民主党以来約20年続いた党名の維持を求める声が強く、党名を「立憲民主党」とすることで収拾を図ろうとしていた。これに対し維新の党は党名の刷新を求め「民進党」を推していた。

 公募を経て内部で実施した世論調査で「民進党」支持が上回ったことが決め手となった。政権運営に失敗した「民主党」の負のイメージの根強さを改めて裏付けたと言えよう。

 一方で政党の理念を体現するはずの党名を人気投票的な手続きで決めたことの安易さも否めない。

 党名が決着しても、新党結成に向けてより大切な作業が残る。気掛かりなのは、理念や政策づくりをめぐる議論がこれまであまり活発化していないことだ。

 新党の綱領案は「自由、共生、未来への責任」を柱に据え、多様性の尊重や公正な分配による格差是正を掲げている。基本的に民主党色の濃い中身だが、穏健な保守、中道勢力の受け皿を目指すようなメッセージが十分伝わるとはいいがたい。

 憲法については平和主義など三原則堅持とともに「自由と民主主義に立脚した立憲主義を断固として守る」と説明。「国民とともに新しい人権、地域主権改革など時代の変化に対応した未来志向の憲法を構想する」としている。安倍晋三首相は在任中の改憲実現を掲げるだけに、より具体的に憲法観を語るべきだ。

 原発・エネルギー政策や規制緩和をめぐっても民主党と維新の党には違いがある。棚上げせずに意見集約を進めねばならない。

 首相は自民党大会で夏の参院選を「自公と民共の対決だ」と強調し、選挙の構図を決めつけようとしている。野党共闘に安住せず、政権批判の受け皿として再起するような独自性が新党には求められる。

 名称を変更するだけで国民に広がった民主党時代の不信感を拭えないことは言うまでもない。参院選を控え、民主党の岡田克也代表が新党の党首に就く予定とされる。改めて党首選の手続きを踏むことも、検討に値するのではないか。最初の労力を惜しんではならない。

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