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見つめ続ける・大震災 帰る場所はここ 宮城・石巻の長面地区

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水を浴びながら、長面浦のいかだからカキを引き上げ、船に積み込む西村久治さん=宮城県石巻市で2016年2月20日、森田剛史撮影
水を浴びながら、長面浦のいかだからカキを引き上げ、船に積み込む西村久治さん=宮城県石巻市で2016年2月20日、森田剛史撮影

 「今年は最高の出来だ、うれしいね」。東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた宮城県石巻市尾崎(おのさき)地区の漁師、西村久治さん(67)が、内海の長面(ながつら)浦の水面に並ぶ養殖いかだからカキを引き上げ、笑った。その収量は震災前を超えるまでになった。

 震災から半年後に初めて訪れた、同地区と隣り合う長面地区は死者・行方不明者115人を出し、地盤沈下と堤防決壊による浸水で、流され壊れた家屋が海に沈む廃虚のようだった。広大な浸水域は200ヘクタールを超え、行方不明者の捜索と復興を長らく阻んできた。

 この5年間、仮堤防を築き排水を終えた区域で、地元の県警河北署員らを中心に断続的に繰り返されてきた集中捜索が、今月いっぱいで一旦終了する。大部分が農地だった全域の整備が終わるのは早くて4年後。実る稲穂で黄金色の海のような田んぼの姿が戻るのは2020年以降になる。

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