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今週の本棚・本と人

『バラカ』 著者・桐野夏生さん

桐野夏生さん

 (集英社・1998円)

理想が崩れた2019年の暗黒社会 桐野夏生(きりの・なつお)さん

 地震と津波によって原発が爆発し、東半分が壊滅した後の2019年の日本。中心は大阪に移ったが、東日本の線量の低い地域で暮らす人々もいた−−あったかもしれないパラレルワールドを作り、現代を照射する物語を生み出した。

 新しい小説の取材を進めている最中に、東日本大震災が起きた。「今までこの世の悲劇を書いてきたけれど、言葉ではすくい取れないような大変なこと、カタストロフィーが起きるのだと打ちのめされました」。しかし「書かなければと思い」、小説を構想し直した。大量の放射能が東京にも降りかかった、「ただちに人体に影響はありません」が本当なのかなど、大震災当時の風説を全部取り込み、「壮大なディストピア(理想が崩れた暗黒世界)を書こうと思いました」と話す。

 関東の放射能警戒区域に、一人いるところを保護された女児薔薇香(ばらか)が主人公。その過去ゆえ原発推…

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