メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

荒川洋治・評 『8号室−コムナルカ住民図鑑』=ゲオルギイ・コヴェンチューク著

 (群像社・1296円)

 ガガの愛称で親しまれたロシアの画家ゲオルギイ・コヴェンチューク(一九三三−二〇一五)のエッセイ集。B6より少し小さい判型。たった一一二ページでもハードカバー。すてきな絵もいっぱい。開くだけで楽しくなる、可愛い本だ。

 8号室は、ガガさんが二〇年を過ごしたレニングラード(いまのサンクトペテルブルク)のコムナルカ(共同住宅)のこと。コムナルカは、ロシア革命(来年で一〇〇周年)後に生まれた。すべての住宅は共有の資産に。地方から来た人も含め、さまざまな階層の人たちがそこで暮らした。

 近くのホテルに、ソビエトに来ていた女優マリーネ・ディートリッヒが宿泊。ガガ夫妻とも親しくなった。女優はある日、コムナルカの前に。「お宅にうかがってもよくって?」と。でもおことわりしたそうだ。建物の外見はりっぱでも、中は……。招待するわけにいかないというわけなのである。

この記事は有料記事です。

残り1015文字(全文1401文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 切羽詰まった心理につけ込み… トイレ修理のトラブル増加、150万円請求も

  2. 真面目なラブホテル苦境 給付金もGoToも対象外 「推奨されていい」はずなのに

  3. 中村文則の書斎のつぶやき コロナから逃げる政権

  4. オリックス山崎福 「緩急はまった」充実の3勝目 好けん制にも助けられ

  5. 「ミルクボーイ」の内海さん、新型コロナ感染 駒場さんも自宅待機

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです