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感染症ならない・負けない・広げない

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「たかが蚊」は間違い 国立国際医療研究センター感染症対策専門職・堀成美

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ヒトにとって危険な動物は?
ヒトにとって危険な動物は?

 「蚊に刺されたくらいで、こんな病気になるとは知らなかった」。帰国して体調が悪化して入院することになった患者さんが、病室へ向かう車椅子でつぶやきます。病名はマラリアやデング熱。海外旅行で出かけた先で蚊に刺されてしまったことが原因です。

 海外に行く時、レストランや観光地のチェックは多くの人がします。でも「何か感染症がはやっているかな?」と情報収集したり、「蚊の対策をしなくちゃ」と考えたり、具体的に備えをしたりして出かける人は、どれくらいいるでしょうか(私は医療者になる前はしていませんでした)。

 海外に出かける前に相談できる「トラベルクリニック」や「渡航者外来」は、日本ではまだ知名度が高くありません。そして、来院された方に医師や看護師が熱く蚊の対策を語っても「なぜ? 私が出かける先は途上国とかじゃないのに……」と不思議そうな顔をされます。日本人にとって、蚊は季節の風物詩。危機感を持ちにくいんですね。世界全体で見ると、ヒトにとって最も危険な動物は蚊。2番目がヒト(つまり殺人)、3番目がヘビ…

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