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「情熱大陸」900回記念放送
今シーズン、歴代最高得点を連発し圧倒的な強さを見せながらも最終戦の世界選手権で王座奪還を果たせず惜しくも2位に終わった羽生結弦が、今夜放送のドキュメンタリー番組「情熱大陸」(MBS/TBS系全国ネット、4月10日午後11時〜11時半)でその胸の内を明かしている。
1998年の放送開始以来19年目を迎えた同番組では、900回の節目にあたる10日の記念放送のために今年1月から密着取材を開始。織田信成、宇野昌磨らと共に出演したアイスショーの舞台裏や、世界選手権に向けてホームリンクであるカナダ・トロントでブライアン・オーサーコーチらと練習に励む日々にカメラを向け続けてきた。
去年のNHK杯、グランプリファイナルで最高得点を連発し「絶対王者」と呼ばれるようになった羽生。常にメディアから注目されアイドル顔負けの人気者となったが、取材中、ディレクターに向けてぽつりとこんな言葉をつぶやいたそうだ。
「孤独ですよ……ホント」
常に人前ではクールな表情を見せ、試合後のインタビューなどではまだ21歳とは思えぬ堂々たる振る舞いをする羽生だが、その胸のうちには誰とも分かち合うことができぬ思いを抱えている。
番組ではそんな羽生のこれまでのスケート人生を振り返りながら、その「強さと弱さ」を紐解いていく。意外な私服姿や先輩・後輩スケーターとの気の置けないやり取りも番組の見所のひとつ。更には世界選手権が終わるまではトップシークレットだった左足のケガについてや、激動のシーズンを終えた今の率直な心境まで、素顔の21歳の姿が盛り沢山だ。
羽生自身は番組の取材について「プレッシャー、めちゃプレッシャー(笑)。等身大の自分でいればいいかなと思っています。それが900回であろうと901回であろうと、もし1000回であったとしても、自分というものは自分しかいないので、自分らしく表現できればと思います」と語っている。
取材を担当した宮瀬永二郎ディレクター(MBS)は実は自らも元フィギュアスケーターという異色の経歴の持ち主で、羽生について「彼が取材で語る『さらなる進化』の進化とは何なのか。自ら『弱い人間』と言いながら『逃げてもいいことは一つもない』と、周囲の期待を背負っていることを自覚している羽生結弦という一人の若者の覚悟と微妙な葛藤を伝えることができたらと思っています」と語っている。