メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

布施広の地球議

「原爆の図」に思う

 こんもりした森の中に青い建物が見えた。中に入ると、広々とした部屋の壁を「原爆の図」の3部作「幽霊」「火」「水」が埋め尽くし、力強い描線が四方から襲いかかってくるようだ。広島市で主要7カ国(G7)外相会合が始まった10日、私は埼玉県東松山市の「原爆の図丸木美術館」にいた。

 幽霊のようにさまよい、火に焼かれ、水を求めて死んでいく人間の群れ。有名な3部作は地獄と化したヒロシマの図だ。丸木位里(いり)、俊(とし)夫妻(ともに故人)の共同制作で、昨年はワシントンでも展覧会が開かれた。実物を見たことのない私は、各国外相が原爆慰霊碑に献花するのを機に同美術館を訪れたのである。

 絵を見ながら広島原爆資料館の「被爆再現人形」を思い出した。皮膚の焼けただれた腕を前に突き出して歩く女性と2人の子供の人形には、お化けのようで気味悪い、残酷すぎるとの声もある。それかあらぬか、この人形は常設展示から外されるという。遺品などの実物の方が価値があるとの判断らしい。

この記事は有料記事です。

残り749文字(全文1172文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 鼻出しマスク受験「眼鏡が曇るから」 釈放男性、トイレにこもった訳は

  2. 「なぜ?なぜ?なぜ娘だったのか」 福岡・商業施設女性刺殺、被害者の母

  3. 「1日で49人の相手を…」 過酷な労働、波乱の人生赤裸々に 「からゆきさん」肉声テープ発見

  4. 飛行機マスク拒否 大学職員「容疑と事実違う」 捜査車両でも着用しなかった理由

  5. 鼻出しマスクの受験生を逮捕 不退去の疑い 警視庁深川署

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです