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布施広の地球議

「原爆の図」に思う

 こんもりした森の中に青い建物が見えた。中に入ると、広々とした部屋の壁を「原爆の図」の3部作「幽霊」「火」「水」が埋め尽くし、力強い描線が四方から襲いかかってくるようだ。広島市で主要7カ国(G7)外相会合が始まった10日、私は埼玉県東松山市の「原爆の図丸木美術館」にいた。

 幽霊のようにさまよい、火に焼かれ、水を求めて死んでいく人間の群れ。有名な3部作は地獄と化したヒロシマの図だ。丸木位里(いり)、俊(とし)夫妻(ともに故人)の共同制作で、昨年はワシントンでも展覧会が開かれた。実物を見たことのない私は、各国外相が原爆慰霊碑に献花するのを機に同美術館を訪れたのである。

 絵を見ながら広島原爆資料館の「被爆再現人形」を思い出した。皮膚の焼けただれた腕を前に突き出して歩く…

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