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ニッポン瞬・彩

古都のそら 千年のかぜ 世界遺産の地に生きる(奈良)

=はしもとゆうすけさん撮影

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 奈良は空が広いとみんな言うが、平城宮跡に寝転んで空を見あげればわかる。奈良市に住む人は一度はここで、何もせずに数時間過ごしたことがあるだろう。若草山の向こうから昇ってくる朝日を、そして生駒山の向こうに沈む夕日を、たいせつな人と一緒に眺める。ある人はウオーキングを、犬の散歩を、楽器の練習を、僕のように写真を撮る人も……。ゆったり流れる時間以外なにもないように見える平城宮跡も、実は豊かな生態系をもつ大自然。世界遺産でもあるこの地を、奈良に生きるものとして、豊かなまま次の世代に引き継ぎたいと思っている。

【はしもとさんの写真はこちら】 古都のそら 千年のかぜ

写真・文 はしもとゆうすけ

 1970(昭和45)年11月、大阪生まれの45歳。会社員。20代の頃にコダックのクラシックカメラを手に入れた事から写真に興味を持ち始め、9年前にデジタル一眼レフを購入。「奈良は多くの大家が撮りつくしている。誰かの写真に似るのは嫌」と独学を貫く。日々色濃くなっていく若草山の新緑や、雲の模様がドラマチックな秋の朝焼け、夕暮れが好き。写真を“絵みたい”と言われるのが悩みだったが、今は自分らしさだと思っている。

 「奈良はよいとこ」http://www.nara-wa-yoitoko.com/ で独自目線の写真を公開中。葛飾北斎リスペクト。ニコンで始まり、各社渡り歩いたが最近またニコンに戻ってきた。

近鉄の奈良駅を降りると東に大きく広がる奈良公園。1000頭を超える鹿が暮らしている。飼われているわけではない。公園を、若草山を、時には街中を闊歩(かっぽ)する天然記念物だ。自由気ままなこの鹿たちも、それぞれお気に入りの場所があり、食事や寝泊まりの場所はだいたいパターン化しているそうだ。この写真は東大寺の中門前でのひとこま。コミュニティー全体で子どもを守る、慈しむという光景は当たり前といえども、現代人にとってはもはや新鮮に映る。可愛いだけじゃなく、命の営みが垣間見える写真を撮りたいと思う=はしもとゆうすけさん撮影

 「ニッポン瞬・彩」は、各地のカメラマンが地元ならではの目線で撮った「わが街自慢写真集」です。

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