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社説

熊本地震 活断層が動く恐ろしさ

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 局地的に激しい揺れを伴う内陸直下型地震の怖さを改めて示した。

     14日夜、熊本県を中心とする地域を襲った地震は、東日本大震災以来の震度7を記録した。自然エネルギーのすさまじさは、多くの人を震え上がらせた。多数の死傷者が出ている。関係機関は、被災者の救援と安全な避難先の確保にまず全力をあげてもらいたい。

     気象庁は、この地震を「2016年熊本地震」と命名した。

     気象庁が観測を始めて以来、九州で震度7を記録したのは初めてだ。強い揺れは、九州全域から四国にまで広がった。

     震源の近くには、二つの断層帯がある。地震が内陸部の浅い場所で発生したため、震動が地表にそのまま伝わりやすく、地震の規模の割には激しい揺れになったとみられる。

     複雑な地下構造のため、大きな余震も続く。直下型地震への警戒は怠れない。そのことを再認識したい。

     運転中の川内(せんだい)原発(鹿児島県)と、停止中の玄海原発(佐賀県)に異常はなかったという。新規制基準では、活断層の真上に原発の重要施設を建設することは禁じられている。

     とはいえ、未知の活断層もある。活断層は、日本列島に2000以上走っている。いつ、どこで直下型地震が起きてもおかしくない。

     こういう地震列島の中で原発を維持していくリスクを改めて考えた人も多かっただろう。

     今も避難生活を余儀なくされている人が大勢いる。熊本市や益城町(ましきまち)などでは、停電や断水が続く地域がある。被災者の支援と、ライフラインの復旧に万全を期してほしい。

     停電などで必要な医療体制が確保できず入院患者を避難させる病院が出ている。激しい揺れによる精神的なダメージは、病状を悪化させる危険がある。病人や高齢者ら災害弱者への目配りは特に欠かせない。

     余震による2次被害も要注意だ。地震で地盤が緩んだり、建物がもろくなっていたりする可能性がある。雨が降れば土砂崩れも起きる。危険な場所に近づくのは避けるべきだ。

     熊本城の石垣の崩落や高速道路の陥没など、地震の深い爪痕が残る。九州新幹線も大きな被害を受けた。地震の際、6両編成の回送列車が非常停止措置をとったものの脱線し、本線をふさいだ。運休が続く。

     新幹線で全車輪の脱線は初めてだ。運輸安全委員会は、鉄道事故調査官を派遣した。高速で大勢の人を運ぶ新幹線で、ひとたび事故が起きれば大変なことになる。原因の解明を尽くし、対策に生かしてほしい。

     東日本大震災後、地震活動は活発化している。耐震化、防火対策など各自が減災を心がけたい。

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