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今週の本棚

メキシコ 柳下毅一郎・選

 <1>メキシコ麻薬戦争(ヨアン・グリロ著、山本昭代訳/現代企画室/2376円)

 <2>骸骨の聖母 サンタ・ムエルテ(加藤薫著/新評論/2160円)

 <3>2666(ロベルト・ボラーニョ著、野谷文昭ほか訳/白水社/7128円)

 メキシコは死にとりつかれている。ポサダの絵によって、あるいは髑髏(どくろ)で町が覆われる「死者の日」によって知った人もいるだろう。あるいはサンタ・ムエルテ信仰によって。サンタ・ムエルテは頭巾をかぶった骸骨の像である。骸骨なのだから男女の別はないはずだが、なぜか女性とされる。サンタ・ムエルテは祈りに応えて願いを叶(かな)えてくれるという。

 サンタ・ムエルテ信仰はもちろん既成のキリスト教からははずれたものである。エスタブリッシュメントとなったカトリック教会の手からこぼれ落ちた人々を、サンタ・ムエルテは救ってくれるのだ。民衆信仰として立ち上がりつつあるサンタ・ムエルテの起源は判然としない。だが、それが流行(はや)る理由のひとつにメキシコの麻薬戦争があるのはまちがいないだろう。

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