小谷みどりさんが新著の「ひとり終活」を出した。第一生命経済研究所の主席研究員は、テレビ出演も多い葬送問題研究者。副題に<不安が消える万全の備え>とある。女性学の大御所、上野千鶴子さんが昨年秋に出した本が「おひとりさまの最期」。今、終活研究の最先端は、「独居」に関心があるようだ。
2人とも本の中で、まず「ひとり暮らしはかわいそうか?」と問いかけている。支援の必要なケースはもちろんある。だけど、一律に「かわいそう=不幸」のレッテル貼りはよくないと訴える。いまや高齢者のいる世帯の4分の1は1人暮らし。2035年には東京だと半分近くはそうなる、という推計もある。夫婦のみ世帯も「独居予備軍」といっていいから、多くの人にとって「ひとり終活」の準備は必須なのだろう。
ひとりで生き、ひとりで死ぬことを想定して具体的なメニューについて書いてあるのが、小谷さんの新著の特徴だ。たとえば、なるべく体を健康に保つためには、「テクテク・カミカミ・ニコニコ・ドキドキ」な生活態度が大切らしい。あとは死後手続きのあれこれとか、遺品整理の方法、ペットの行く末まで。
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