メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

18歳選挙権

新渡戸文化短大で「投票しよう」

スマホで記事を読みながら授業を受ける学生たち
「毎日デジタル」の説明をする磯和春美局次長と学生たち
自分のスマホで検索してみよう

 教育思想家の新渡戸稲造が初代校長を務めた新渡戸文化短期大学(東京都中野区)で4月6日、毎日新聞社との提携講座「日本文化と国際理解」の第1回授業が行われた。

     国際報道や教育、文化などのテーマごとにベテラン記者がリレー形式で講師を務める。最大の特徴は、受講生が毎回、関連記事をスマートフォン(スマホ)で読みながら学ぶスタイルだ。ふだん新聞に触れる機会が少ない学生も「新聞がそのまま現れるアプリのおかげで大切なニュースを読めることがわかった」などと興奮気味に話していた。

    スマホで記事を読む

     第1回のテーマは「デジタルと新聞」。NIE(教育に新聞を)活動を担当する城島徹編集委員とデジタルメディア局の磯和春美局次長が講師を務めた。

     講座には専用のIDとパスワードが用意され、教室はWi−Fiが使える環境が整えられた。授業に先立ち、約60人の受講生は磯和局次長から毎日新聞の電子新聞サービス「デジタル毎日」のガイダンスを受け、手元のスマホを操作しながら、紙面イメージ通り見られる「ビューアー」と「ニュース」のアプリをそれぞれインストールした。

     さらに、スワイプ(ページめくり)、スクラップ(電子紙面上の記事切り抜き)、新聞写真からウェブサイトの写真特集ページへの移行方法など、電子新聞の活用方法をレクチャーされた通りに試した。受講生はデジタルネーティブ世代だけにスマホの扱い方も慣れた様子で、表示された電子新聞を「初めて見る」と言いながら興味津々の様子だった。

    主権者教育のテキストに

     続いて登壇した城島編集委員がこの日のテーマに選んだのは「18歳選挙権」。受講生の多くが生活学科1年の18歳だからだ。今夏の参議院選挙を前に「選挙権は海外の約9割が『18歳以上』。皆さんも自分たちの暮らしに関係する問題を解決したい、日本をこうしたい、という気持ちを投票で表現してほしい」と話した。

     デジタル毎日の紙面ビューアーを大型画面に映し、「3月31日付朝刊を見てみましょう。ページをめくって『くらしナビ面』の左上にある『女の気持ち』という読者投稿欄を読んでください」と促した。

     「娘の除籍」というタイトルの匿名希望の女性会社員(55)から寄せられた文章は「11万5000円の学納金を納めることができず、娘が大学を除籍になりました」で始まり、自分が身内を介護したり、勤め先を解雇されたりするなか、通信制高校で学んだ娘が2年間のアルバイトの末に奨学金を頼りに進学した大学を除籍になった母親の切実な思いがつづられたものだ。

     「母子2人、必死に必死に、生きてきました」「つらい気持ちで張り裂けそうです」「どうぞ、学びたい若者の希望をかなえられる社会になりますようにと、願ってやみません」……。悲痛な思いが込められた記事の画面を学生たちは食い入るように見つめた。

    身近な問題から投票へ

     奨学金は学生に身近なテーマだ。城島記者は「学びたいのに苦しい学生を支援する制度で、先進諸国では『給付型』がほとんどだが、日本は『貸与型』が中心。家計が貧しく、授業料が高くなり、学生の半数が奨学金を利用しているが、賃金の低い職に就いた人は返済に困ってしまう」などと説明。その上で、「選挙ではどの政党や候補者が真剣に考えているかを調べて投票してほしい。身近な問題から政治に参加していくことが大切です」と語った。

     その後、4人ずつの班を作り、「選挙で考えたいこと」について約15分議論した。自己紹介を含め2分ずつ、全員が自分の考えを語るようにした。これは「です、ます」調で語る表現に慣れるためで、就職時の面接や社会人になってからの会話を想定したトレーニングとして試みた。

    新聞って良いな

     最後に、新聞をデジタルで読むことや投票、奨学金など、授業の感想を書いて提出した。

     以下は受講生の感想(一部)

    ▽選挙や奨学金制度について

     「娘の除籍という記事を見て、とても悲しい気持ちと、私たちも今まで以上に選挙について深く関心をもたなければならないなと思いました」

     「今の政権が行っていることが正しいのか間違っているのか判断することはできません。でも選挙に行ったほうが自分たちのためになると今日の話を聞いて知ったので、投票に行こうと思います。投票する人を決められるようにもっと政治について知りたいと思いました」

     「もっと積極的に選挙に行き、投票すれば若い人たちにもより良い暮らしがあるのではないかと思う。投票すべきだとこの講義を受けて考え方が変わりました」

     ▽「デジタル毎日」について

     「この講義を通して、世の中の動き、政治など新聞を今までそんなに読んできてない。毎日新聞アプリを入れて、電車に乗っている時間など寝たりするのではなく、もっと社会について見ていかなきゃいけないなと思いました」

     「今回の講義では、スマホを使って新聞の記事を読んだり、選挙について考えたりと普段の生活では、なかなかしないことをしたので、こうやって時間を使って社会について知って考えることはとても良いことだし、これから社会に出ていく私たちにとっては、なくてはならない大切な時間なのではないかなと思いました」

     「新聞は全然読むことがなくて、今回簡単ではあるけど、読んだことで(テレビなどの)ニュースではあげられない内容も多くあり、その中から自分が興味を持てる記事を見つけることができて、新聞って良いなと思った」

    おすすめ記事

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. わいせつ動画投稿疑い 長崎県職員の22歳女を逮捕 京都府警
    2. 博多駅前に倒れている女性、搬送先病院で死亡確認 マンションから転落か
    3. 男性2人刺され死亡 逃げた男を警察が確保 名古屋
    4. 「出演見合わせ」「場面カット」などテレビ各局、対応に追われる 吉本所属芸人11人ら処分受けて
    5. 芸能界と反社会的勢力 根深い関係、どう断ち切る 吉本「闇営業」問題

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです