この仕事をやって、がんが再発しても、作曲家冥利に尽きる−−。22日公開の映画「レヴェナント 蘇(よみが)えりし者」の音楽を担当した坂本龍一は言い切る。念願のオスカー像を手にしたレオナルド・ディカプリオ演じる瀕死(ひんし)の重傷を負った主人公が、広大な自然に取り残された無力感や孤独感を表したメインテーマ。同時に、それらと格闘しながら生き残ろうとする力も表現しようと考えた。「今年は、病気で延期せざるを得なかったソロアルバムに集中したいけれど、この映画のような話が来たら、中断して引き受けてしまうかも」。今後、さらにスクリーンでその音楽を聴く機会が増えそうな「教授」である。
2014年7月、中咽頭(いんとう)がんであることを公表し、休養に入った。「レヴェナント」の仕事を依…
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