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わが町にも歴史あり・知られざる大阪

/425 かしく寺(法清寺) /大阪

かしくの墓が収められたお堂には、酒断ちを願うしゃもじがつるされている=大阪市北区曽根崎1の法清寺で、松井宏員撮影

 ◆環状線・大阪

伝説の遊女“断酒の神”に 「飲めば効能」 削られ続けた墓石

 曽根崎かいわいを、おっさん2人でそぞろ歩く。前回の神明社旧跡から西へ行くと、ビルの谷間にお寺がある。大阪案内人の西俣稔さんが「かしく寺です」。隠し寺ちゃいますよ。

 日蓮宗の法清寺が、かしく寺と呼ばれるのは、かしくのお墓があるからだ。かしくとは、曽根崎にあった新屋敷という遊里の遊女。お武家に身請けされて囲われていた。普段はおとなしいが、酒癖が悪いのが玉にきず。植木職人の兄吉兵衛が度々言い聞かせたが、酒はやめない。事件は1749(寛延2)年2月29日に起きた。その日、昼間からぐでんぐでんに酔っていたかしくは、訪ねてきた兄に意見されて激高し、刃物で刺し殺してしまったのだ。3月18日、千日前刑場で死罪となった。

 かしくが評判となったのは、首を打たれる前に市中を引き回される際、役人に油揚げを求めたことによる。大好物を死ぬ前に食べたかった、のではない。油揚げの油で髪をなでつけたのだ。最期の最期まで身だしなみを忘れぬ女らしさが、人々の心を捉えたらしい。

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