野生トキひな誕生

佐渡の自然再生 「孫が生まれた気分」

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モニターで巣の状況を確認する金子さん=新潟県佐渡市新穂長畝の「佐渡トキ保護センター」で、南茂芽育撮影
モニターで巣の状況を確認する金子さん=新潟県佐渡市新穂長畝の「佐渡トキ保護センター」で、南茂芽育撮影

 「一度は失われた佐渡の自然がよみがえった」。新潟県佐渡市で、いずれも野生下で生まれ育った国の特別天然記念物・トキのつがいから、40年ぶりにひなが誕生し、悲願の野生復帰を夢見てトキの保護や繁殖に長年携わってきた関係者から喜びの声が上がった。

 「孫が生まれたじいさんのような気分だ」。環境省の佐渡トキ保護センター(佐渡市)で25年にわたりトキを見守り続けてきた獣医師、金子良則さん(58)は表情をほころばせた。1999年の初の人工ふ化、2008年の放鳥開始、12年には放鳥トキ同士による自然界での初のひな誕生−−。歴史的瞬間に立ち会ってきた金子さんは今回のひな誕生に「人間の手が一切かかっていない子なのでさみしい気持ちも少しあるが、この子が大人になり、また子育てをする時が楽しみだ」と目を細めた。

 日本産トキが次々と減り、「どん底の時代」も経験したが、気持ちはいつもトキと一緒だった。99年、中国から贈られたトキで人工ふ化に成功した時には、ひなが体調を崩すと、ストレスで自分も体調を崩した。

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