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漫画で解説

水俣病とはの巻

1956年5月1日「公式確認」…今も問題は未解決

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「水俣病」は、「日本の公害の原点」と言われる病気です。「原因不明の脳症状」と保健所に通報があった1956年5月1日が「公式確認」の日とされています。 毒性の強い「メチル水銀」による病気で、国に指定された患者だけでも約3000人います。
化学製品製造会社「チッソ」の工場(熊本県水俣市)周辺でたくさんの患者が出ました。 メチル水銀を含んだ工場排水が海に放出され、小魚はそのメチル水銀を含むプランクトンを食べます。その小魚を食べた魚介類を人間が食べると、身体に影響を及ぼすのです。 水俣病の主な症状は難聴や手足のしびれ、言語障害、視野狭さくなど。当初は伝染病や遺伝病と誤解され、偏見や差別につながりました。 1968年、園田直厚相がようやく公害と認め、1977年に患者の認定基準を定めて国が補償しました。しかし、原則として複数の症状がないと認めない厳しい基準だったため、認定されない患者が多数出て賠償請求訴訟が相次ぎました。
そこで2009年、未認定患者の救済法が成立しましたが、2013年に最高裁は感覚障害だけでも患者と認める判決を出しました。 2014年に環境省は新しい指針を作りました。水銀摂取との因果関係を患者側が証明すれば感覚障害だけでも認定するというものでした。 しかしこれは、被害者の救済を一概に広げるものとは言えませんでした。魚を食べた時期や水銀の体内濃度など客観的な資料が必要になったのです。公式確認から60年。カルテや毛髪などを用意できる患者は一握りでしょう。
1977年の認定基準を変えていないため、未認定患者による訴訟は続くかもしれません。 2016年2月末現在で、 熊本県の認定患者数は1787人、非認定患者数は11859人 鹿児島県の認定患者数は493人、非認定患者数は3739人 新潟県の認定患者数は704人、非認定患者数は1382人です。 地域に差別や対立をもたらしてきた経緯もあり、患者と言い出せない人もいます。 水俣病問題は終わっていないのです。

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