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偶然の出会い=岸政彦(社会学者)

 先日、地下鉄のなかで目の前に座ったひとに、見覚えがあった。ふたりの年配の女性で、なぜ印象に残っていたのかを説明するのは難しいが、なにか顔つきとか服装とか立ち居振る舞いとかしゃべり方に独特のものがあり、記憶に残っていたらしい。そのふたりが私の目の前に座ったときに、知り合いに偶然出会ったかのような感じがして、目が合ったときに思わず礼をしてしまって、相手は非常に不思議そうな、気持ち悪そうな顔で目を背けた。

 私はそのとき、これはたまたま印象に残っていたから気づいただけで、記憶に残らないまま何度も何度も同じひとと居合わせたりしているのかもしれないと思った。私たちは、毎日街ですれ違う人びとともう二度と出会わないと思い込んでいるけど、実はそうではなく、意外に同じひとと何度もすれ違ったり、同じ車両のシートに座ったり、中華料理屋で相席をしているのかもしれない。

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