インタビュー

揺らがぬ平和への思い 俳人・金子兜太氏

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
俳人の金子兜太氏
俳人の金子兜太氏

 金子兜太さんは現在96歳。戦後を生き抜いた俳句界の最長老は、尊敬する小林一茶が理想とした煩悩のままに生きる自由人、「荒凡夫(あらぼんぷ)」の生活を旨とする。自らの戦争体験に基づく平和への思いも薄らぐことはない。【聞き手・森忠彦】

勝手な解釈生まぬ9条に

--間もなく「憲法記念日」です。安保関連法が施行され、憲法改正論議が進もうとしています。

 大学を出て日銀に入ったのもつかの間、すぐに海軍中尉で従軍し、トラック島で終戦を迎えました。島は戦闘だけでなく、まさに地獄のような飢餓状態で多くの戦友たちが命を失いました。生き残った者で粗末な墓碑を建て、引き揚げ船の上で詠んだのが「水脈(みお)の果(はて)炎天の墓碑を置きて去る」。この句が戦後に生き延びた私の原点です。

この記事は有料記事です。

残り1734文字(全文2064文字)

あわせて読みたい

注目の特集