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ストーリー

進化する東大野球部(その2止) 力の差を覆せ

マネジャーの中川駿(左)と話す伊藤一志。中川は当初、年齢の離れた伊藤に気を使っていたが、今は「一志」と呼び、「一緒に野球をやる仲間にしか見えない」と言う=東京都文京区で、望月亮一撮影

 

 ◆元勤務医と東大野球部の挑戦

38歳で念願の入部

 「何なんだこの人は?」

 昨春、当時1年だった宮村健太投手(20)=前橋高=は、初めて練習に参加した東大球場(東京都文京区)で伊藤一志投手(39)に目が留まった。「僕らと同じ格好をしているけれど、一人だけ雰囲気が違った。先輩に4浪した選手もいたので、多めに浪人している人なのかなと思いました」。高校時代はバドミントン部など他の競技をしていた野球部員は多く、浪人経験のある選手も珍しくない。ただ、これほど年が離れ、異色の経歴を持つ部員は珍しい。顔をゆがめて筋トレをし、練習試合では2回を投げて「ハー、ハー」と息が上がる伊藤。10、20代の部員に交じって、50メートル走っただけで肉離れを起こし、ランニングは周回遅れ。それでも、マネジャーの仕事をする副務の3年、黒田陸離(20)=奈良・西大和学園高=は「一つも手を抜かず、必死に頑張っている姿は純粋にすごいと思う」と話す。

 伊藤は20歳を過ぎるまで本格的に野球をした経験がない。小学4年で地元の少年野球チームに入り、「自分がプロ野球の選手になったかのようで、本当に楽しかった」と言うが、中学受験を控えて塾に通うためチームを辞めた。中学、高校は親に勧められ、塾に通う時間が取れる剣道部に入った。しかし、「本当はずっと野球がやりたかった」。そんな伊藤が愛知・東海高2年だった1993年秋、衝撃的な場面に遭遇した。「勉強も苦手で…

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