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ブラジャーに新風が吹いている。これまでのブラジャーは金属のワイヤを使って胸の形を補整するのが主流だったが、きれいに見せることだけでなく楽な着心地を求める女性が増え、ノンワイヤのブラジャーが売れている。その背景には、下着業界の技術力の進化と、震災や不況の影響による生活の変化があった。【中嶋真希】
知る人ぞ知る商品だった
各メーカーの下着が並ぶ新宿高島屋(東京都新宿区)の売り場「ランジェリーサロン」。レースや刺しゅうが施されたブラジャーが並ぶ中、店頭の目立つ場所にブラジャー「スロギー ZERO FEEL(ゼロ・フィール)」が並んでいた。伸縮性のある素材を使い、生地と一緒に伸びる特殊なのりを使った縫い目のないブラで、体を締め付けない。レースなどの装飾もなく、シンプルだ。
ゼロ・フィールは下着メーカーのトリンプ(東京都中央区)が2013年3月から販売しているシリーズだ。だが当時は量産できなかったため、取扱店舗も少なく、「知る人ぞ知る」商品だったという。15年8月にカラー、サイズを拡充し、取扱店舗も増えたことをきっかけに前年比の3倍を売り上げ、累計110万枚を売るヒット商品になった。ブラジャーをつけ始める小中学生にも需要があり、今年2月にはSサイズも登場した。
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