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大学関連

新渡戸稲造を学ぶ提携講座

新渡戸稲造について講義する大和田妙司部長=新渡戸文化短大で4月20日

 新渡戸文化短期大学(東京都中野区)で4月20日、初代校長で国際連盟事務次長を務めた教育思想家の新渡戸稲造(1862〜1933)について、毎日新聞情報調査部の大和田妙司部長が講義した。日本と外国の懸け橋になろうとした新渡戸の実像に迫る内容に学生たちは「ここで学ぶことに誇りを感じた」などと感想を寄せた。【城島徹】

     毎日新聞社との提携講座「日本文化と国際理解」の第3回授業で、大和田部長はまず自身が管轄する情報調査部について、「1872(明治5)年に創刊された毎日新聞紙面や写真などの資料を大切に守り、データベースを作る仕事をしている」と説明し、終戦前後の紙面をデジタル化する作業を動画で紹介した。

     続いて、新渡戸の生涯を年譜に沿って幕末から昭和初期、国際的に孤立していった歴史を説明し、その激動の国際社会に生きた新渡戸が名著「武士道」を英文で書いて1900(明治33)年に出版した経緯を語った。西南戦争やドイツの国際連盟脱退の東京日日新聞、大阪毎日新聞の紙面も関連資料として画面上に見せた。

     大和田部長は「新渡戸先生は東京大学に入学の際、英文学を研究するのはなぜかと問われ、『太平洋の橋になりたい』と答えた。それは、日本の思想を外国に伝え、外国の文化を日本に伝えたいとの思いからだった」と話し、若くして世界を視野に入れた人物であったことを示すエピソードを紹介した。

     その40年余り後、国際人としての名声を高めた新渡戸は大阪毎日新聞と東京日日新聞の編集顧問に就任し、1929(昭和4)年4月4日付紙面で「顧問たるを承諾して」と題して決意を記しており、授業ではその紙面コピーが配られた。学生たちは、新渡戸が「太平洋の橋」を誓った若き日の思いを踏まえて「今回の両社のわが輩に需(もと)むる任務はあたかもわが輩の数年間懐(いだ)ける抱負に外(ほか)ならぬ」などと記していることを読みながら確認した。

     関連して、新渡戸が英文毎日に1930(昭和5)年6月1日から、カナダで客死する33(昭和8)年10月15日まで、3年余りにわたって700回以上連載した「エディトリアル・ジョッティングス(編集余話)」について、大和田部長は第1回「若い読者の方々に」を学生に読み上げてもらい、「若い読者に向けて書いていることがうかがえる」と語った。

      ◇  ◇

    新渡戸稲造の記事を活用した授業

     この授業で初代校長の人物像に触れた学生たちは以下のような感想を書いた。

     「自分が通っている学校の初代校長は素晴らしい人物でとても尊敬できる存在なのでそのことに誇りを持って通いたいと思いました」

     「しっかりと卒業をして、私も栄養士として置かれた場所で頑張っていきたいです」

     「自分はまだ将来にやりたいことが明確でないが、自分も何歳になっても何かやりたいことを見つけられるといいなと思った」

     「毎日新聞にあんなにもたくさん新渡戸稲造先生のことが載っているとは知らなかった」

     「新渡戸先生が残された『太平洋の橋になる』という言葉は今の現代人の口からは出てこないひと言だと感じました」

    「顧問たるを承諾して」の記事(1929年4月4日付)の切り抜き

     「私も卒業後は留学したいと思っているので、自分に与えられた時間をもっと有効に使わなければいけないなと思いました」

     「編集余話を読み、自分のことを謙遜して、偉い人なのに上からものを言わないのはすごいと思いました。今の世の中の有名な人や偉い政治家はそういう姿勢がないと私は感じます」

     「過去も現在も未来もみな『現在』にほかならない、という言葉はどんな時代でも今ある人生を一生懸命生きろと言っているように感じました」

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