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ストーリー

シベリア抑留死「村山名簿」(その1) 4万6300人の名刻む

就寝前には必ず2年前に亡くなった夫の村山常雄さんの写真に向かって声をかけるという妻のカズさん=さいたま市大宮区で2016年4月7日、宮間俊樹撮影

 火葬されたばかりの骨は、がっしりと太かった。村山常雄さん(享年88)。骨つぼに入りきらない骨は生前の巨大な功績を象徴していた。2014年5月13日、さいたま市。私は近親者で営まれた葬儀に参列させてもらった。

 第二次大戦後、ソ連は旧満州(現中国東北部)や朝鮮半島北部などにいた日本の軍人や軍属、公務員ら約60万人を連行した。酷寒と飢えの中で森林伐採や土木工事に従事させられ、「シベリア抑留」による死者は研究者の推計で6万人とされる。村山さんは抑留被害者であり、抑留研究の第一人者だった。

 1991年、ソ連はようやく死亡者名簿を提出し、厚生省(当時)が公表したが、ロシア語を音訳した名簿は「トーイヨタキ・ホンデゼロ」など、日本人とは思えない名前が並んでいた。中学校教師を退職した村山さんは、このカタカナ名簿を国内外の資料と丹念に突き合わせ、4万6300人の名簿を約10年かけて完成させた。前述の「トーイヨタキ」は「冨高平十郎」など、うち3万2324人を漢字で記した。

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