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論の周辺

国際主義に立つ安保政策

 添谷芳秀さんの新著『安全保障を問いなおす』(NHKブックス)は、安保論議の今後を考える重要な視座を与えてくれる。副題は「『九条−安保体制』を越えて」。著者は国際政治学者で、特に東アジアの国際関係に詳しい。

 「九条−安保体制」とは、戦後日本の外交、防衛政策の基本的な枠組みとなってきた憲法9条と日米安保条約のセットを指す。添谷さんによると、もともと両者は出発時点から矛盾をはらんでいた。憲法が日本の非武装化と民主化という「冷戦発生以前の国際秩序構想と戦後処理の論理に根差していた」のに対し、日米安保条約は「当初の国際秩序構想を崩壊させた冷戦の産物」だからだ。

 このため、9条を改正して再軍備し、米国からの自立を求める「右」の論理と、戦争責任に向き合って9条を護持し、日米安保や再軍備に反対する「左」の論理がともに成立し、対立を深めることになった。同時に、中庸としての「九条−安保体制」が歴代内閣によって継続されてきた。

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