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記者の目

保育園はうるさいか?=小林多美子(船橋支局)

保育園が建設される予定だった土地。今も更地のままだ=千葉県市川市で4月、小林多美子撮影

 千葉県市川市に今春開園予定だった私立保育園が「子どもの声でうるさくなる」「送迎の車や自転車が増えて危険だ」などと近隣住民から反対され、建設を断念した。毎日新聞の取材では、2012年度以降、市川市を含め全国で少なくとも11件あった。当初は、なぜ子どものための施設にそれほど強く反対するのかと違和感を持った。しかし、取材を進めるうち、この問題には、社会が変化する中、将来のまちの姿を思い描きながら地域の課題を解決することの難しさと大切さがあると感じるようになった。

 市川市の建設予定地は市中心部にほど近い住宅密集地。県内の社会福祉法人が園舎を完成させた上で、4月に定員108人(0〜5歳児)で開園する計画だった。市によると、昨年8月に法人が開園を伝える看板を立てた直後から「看板を見て驚いた。なぜ事前に説明しなかったのか」と反対する住民が出始めた。

 市や法人は複数回、説明会を開いた。市の担当者は、予定地が面する道路は幅が約3メートルしかないため車がすれ違えるスペースを作ることや、防音壁を設置する案を示したが「計画の白紙撤回が前提で、聞く耳を持ってもらえなかった」と話す。住民からは「保育園自体に反対ではなかった。市は建設ありきで話がかみ合わなかった」という声も聞いた。双方の食い違う主張に、溝の深さを感じた。

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